「間違えたら書き直せるから、消えるボールペンで書いています」
「鉛筆のほうが書きやすいのですが、だめでしょうか」
こんにちは、めくると申します。中小企業で採用の仕事を10年以上担当し、今も毎月50件ほどの履歴書に目を通しています。
履歴書は、黒のボールペンで書いてください。鉛筆と、消えるボールペンは避けてください。
数は多くありませんが、今でもたまに見かけます。書き直しやすくて便利、という気持ちはよく分かります。ただ、受け取る側から見ると、少し事情が違ってきます。
消える筆記具が避けられる理由
いちばんの理由は、あとから書き換えられる状態だからです。
履歴書は、提出したら終わりの紙ではありません。
- 選考の間、複数の人が目を通します
- 採用が決まったあとも、会社で一定期間保管します
- 選考が終わったあとも、記録として残ることがあります
こうして手元に置いておく書類が、こすれば消える状態だと困るのです。正式な書類として受け取れない、という判断になります。
書いたご本人にそんなつもりはなくても、そう扱われてしまいます。
消えるボールペンは、熱で文字が消えます
このタイプのペンは、摩擦の熱で文字が消えるしくみです。つまり、こすらなくても、温度が上がれば消えます。
- 夏場、車の中に置いた封筒
- 郵送の途中で高温になった荷物
- 書類をコピー機に通したとき
こうした場面で、文字が薄くなったり消えたりすることがあります。自分では完璧に書いたつもりの履歴書が、相手の手元では空欄になっているかもしれないのです。
これは、応募した側にはどうにも分かりません。落ちた理由も伝わらないまま終わってしまいます。
しかも、きれいには消えません
消えるペンなら間違えても直せる、と考えて選んだ方が多いはずです。ところが、実際に消してみると分かります。
筆圧が高めの人は、筆圧のあとが紙に残るのです。
インクの色は消えても、書いたときに紙がへこんだ部分は戻りません。光の角度によっては、前に書いていた文字がうっすら読めてしまうこともあります。
そして、消した跡があると、一目で「消えるペンで書いたんだな」と分かります。 消すために使ったペンが、かえって目立つ結果になるのです。
もったいない例
消えるボールペンで書き、志望動機を2回書き直した。
消したはずの文字の跡が残り、その部分だけ紙がへこんで見える。
直した例
鉛筆で薄く下書きをして、内容を決めてから黒のボールペンで清書した。
インクが乾いてから下書きの線を消したので、跡が残っていない。
実際には、どう扱われているか
私の会社では、鉛筆や消えるペンで書かれていても、中身は見ます。 それだけで書類選考から外すことはありません。
ただ、正式な書類として受け取らない会社もあると思っておいてください。書き直しをお願いされるか、何も言わずそこで終わってしまうこともありえます。会社によって対応は分かれます。
もうひとつ、付け加えておきます。
私の会社では履歴書は拝見しますが、消えるペンで書かれた履歴書の方が採用まで進んだことは、これまでありません。 面接までは進んだ方もいましたが、そこで決まったことはありませんでした。
書き方だけが理由ではないと思います。あくまで1社での話です。それでも、そういう結果になっているのは確かです。
下書きに鉛筆を使うのは、問題ありません
誤解のないようにお伝えすると、鉛筆そのものが悪いわけではありません。
問題なのは、鉛筆で書いたまま提出することです。
- 鉛筆で薄く下書きをする
- 内容が決まったら、黒のボールペンで上からなぞる
- インクがしっかり乾いてから、鉛筆の線を消す
この順番で書けば、何も問題はありません。急いで消そうとするとインクが伸びて汚れるので、乾くまで待ってください。
書き直しが大変だと感じるなら、手書きにこだわらず、パソコンやスマホで作って印刷する方法もあります。
手書き以外の作り方は、こちらの記事にまとめています。
職務経歴書や送付状も同じです
履歴書だけの話ではありません。応募先に出す書類は、すべて黒のボールペンで書いてください。
職務経歴書、送付状、封筒の宛名。どれも同じ扱いです。履歴書だけきちんとしていても、送付状が鉛筆書きだと、そこで印象が変わってしまいます。
今日のチェックポイント
提出する前に、この5つで確認してみてください。
- 黒のボールペンで書いているか
- 消えるボールペンを使っていないか
- 鉛筆で書いたまま出していないか
- 下書きの線は、インクが乾いてから消したか
- 職務経歴書や送付状も、同じペンで書いたか
消えるペンも鉛筆も、日常では便利な道具です。
ただ、応募先に出す書類は、相手の手元に残るものです。残る前提の紙には、消えない字で書いてください。


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